GHP - CLASSIC GUITAR
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もくじ
- はじめに
- 教本
- 練習
- プランティング
- 弦
- 良いギター
- 音質
- 録音
- クラシックギターの曲構造
- ギター本体

はじめに
・いやまあせっかくだしクラシックギター系の事をここに集めようかなと思ってます弾き方とかなにがしとか
・このページは私がクラシックギターを勉強するうえで割と有用だった話だったりを自分向けだったりにまとめるページですよ。
・曲がりなりにも人にクラシックギターを教える立場だったことと、教えている中でいろいろ考えたことがあり。
・一方で大学時代に教えた程度だったのでまあ参考程度...
・どこかにそのアセットがあっても良いはず。
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練習するときに大事なこと
・基礎練習は自分の苦手なことをすること。
・練習したら次に練習した時には上手になっていないといけない(上手になっていない場合は体調が悪いかただ練習を遊んでいただけ)
・良い音の基準を自分で作る事。良い音は最初が肝心で最初に良い音を聞かないとずっとギターから悪い音が聞こえる
・良い音が出づらい3弦でひたすらスケールを練習すること
・スラー、平行移動、右だったらmamamamamamamamamamaとか(1)a, (2)m, (1)i, とかそういうの
・どんなに弾きなれた曲でも見直すこと。実は間違ってたりする時もある。見直すこと。
・EtudeではEtudeのテーマを把握すること。
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教本
・好きな教本発表gyaboが~好きな教本を発表します~(というやつ)
ドレミ楽譜 吉田光三 : クラシック・ギター教本
・地元の音楽ショップで親に買ってもらった本。これが幸運だった。
・もともとはかなり昔からあるドレミギター教本(昭和50年くらい)のものらしい。
・良いところ : 写真付きで、基本的な考え方から、名曲の譜面まで網羅している(禁じられた遊び、アルハンブラの思い出)
・悪いところ : 若干記述が不親切。多分現代奏法からやや乖離している。が、まぁ全然OK
・名曲もカバーしているのと写真そこそこ豊富でよいです。写真はクラシック系楽器教本あるあるで、最初の数ページと、あとは特殊技法系が多い
・全体を通して、まず「音を出して」ストイックに弾くことに重点が置かれている。
・楽譜の読み方の基礎(いわゆる基礎楽典)がト音記号の範囲で*見開き2ページ*でわかる。これはめちゃめちゃに重要な点で、分解して進めるよりは一撃必殺な書き方で素晴らしい。
・単音を丁寧に出して、平仮名で拍子が書いてあり通じる書き方であることもかなり高評価。
・技法的には結構時代を感じる教本で、いわゆるプランティングとかの話には一切触れていない。
・教本はいわゆる手首が自然に垂れ下がる脱力した極めて伝統的な弾き方で、良い音が出せて不便なくて長い間ケガすることなければこれでも全然いいと思う
・スケールの項に申し訳程度にコードが載ってます。ですが、これは今のクラシックギターの教本をずらりと並べるとかなり希少価値が高く、重要な点という認識。
・例えばギター知ってる方からEメジャーとかBm7~とか言われても知らないとまずわからない。教本でそれが欠けていたらギターという文脈でもまずわからない。
・コードをちゃんと書いてあることは、クラシックギター以外のギターの共通言語を学べるという意味で非常にオマケとしてついてくるだけでかなりありがたい存在。
・クラシックギターだけ弾けてもほかのギターの方についていけないとか割とありがち...それをカバーできている意味でも良い教本。ピュアにカッコ悪いからな。
・特殊トレモロ(さくら変奏曲の最初の琴の想起部分で使われる)の項が若干混乱するかな。
・写真がモノクロで不鮮明なので、当時トレモロはpima全部爪を重ねてがりがり弾くものだと思っていた。これは間違ってたのでよく覚えている
・あとは最初の右指の弦に対する良い形の矢印の意味が今みてもわからないなこれ...言いたいことは斜めに擦るとノイズが出て力が抜けちゃうことを言いたいはず。
・議論が分かれるところだけど弦に対するタッチがほとんど描かれていないので、教本の良いタッチの通りに指→爪をそのままぶち当てると二回弦に当たりが発生してカチカチ音が鳴る。
・このカチカチ音を雑音とみなすか(フラメンコだと割とあるタッチ。だけど爆速なので気づかない)、もしくはこの雑音を良いノリだとみなすかというのが割と自分で考えないといけない。
・教本で練習した後に「現代ギター」をはじめて存在を知ったので(地方なので雑誌が無い時代)、雑誌の日本人のコンクール出てる方の手がほとんどナナメで、なぜ教本の通りじゃないんだろうというのがよくあった。
・演奏方法のコモディティ化(?)が発生した後だったのでまあ議論の余地はある(悪いところ取り入れる必要性はないけど合理的である必要性をいえる立場でもない)
・オチとしては、良いタッチは参考までに、耳を信じる!(好きな演奏家の音色にちょっとでも近づける。アマチュアなんだからいろいろ言う人いるけど気にしない。)
・あとは文中に「嫌な爪の音は絶対に出してはいけません」とあるんだけど、嫌な爪の音から始めないといけないですがたぶん良い音が出せればこの話はいったんおいとくのがよさそう。
・ここが生で音楽をするところ足りえる部分なんだけど、ただでさえ難しい分野の楽器なのでさすがにここからはいわゆる「先生」につかないとわからないところになる。
・教本でもう一つ良いところがあって、その雑音だったりタッチについて極めておおざっぱに書かれていること。
・つまり、ギターの音質、ノイズなど、とてもメンドクサイ部分に触れていないことは個人的にめっちゃ重要な点だと思っています。
・例えばプランティングだけ取り出しても総合的に良い音楽にならないので、それよりも総合的に譜面を読んで演奏したときに良い音楽になるかというのが最初の重要な点だと思う。
・もう、初心者から弦をつかむというのは意識すべきだけど(確実に音が出せる準備ができる)きわめて難易度が高い。
・あとは伝統的なクラシックギターの楽器の場合は、押すように弾くとかいわれたり何がしあるんだけど、マジで耳が良いならそれは些細な問題で「使い分ける問題」であるという認識
・総評してあまりスキのない独習向けのテキストなんだけど、やっぱり実際に習わないとわからないところが多いのでそれはこの本以外で補填しないといけない。
・あとはテンポについてちょっとスキがある感じがする。実際には変拍子だったりシンコペーションを伴うものがあったりなどするので。
・アーティキュレーション系もちょっと弱い。なので読み解かないといけない(趣味の問題だからあえて書かないんだろうか)
・いろいろ書いたけどまぁいい本。
【楽譜】小原安正:教室用新ギター教本
・良いところ : ボリューム多い。自分で譜面を考える癖が付けられるはず。名曲もとりあえずある。この本の熱いところは徹底的な基礎の習得にある。
・いまいち : 写真なし。ギターの弾き方について書いていないといっていいほど不足気味。基礎楽典が無いので譜面の読み方が分からない。まじで教室用。
・青本って言われたらこの本を指す。(というのを首都圏に来てはじめて知った)
・以下ピュアな感想です。この本で学んでいないので、読んで教本として使えるかを吟味したことがあってこの本を一通り大体終わらせてからの話。
・まずこの本は写真無し。なので独習向けではない。好きな曲までの道のりが長いと感じる方もいらっしゃるような気がする。
・タイムの練習(クリック練習)の基礎をみっちりやると音楽全体の構造が固まるのでギターを触媒として練習する場合には""""絶対""""に良い。
・この写真無しの本系結構いまとなっては辛くて、いざ教室やめた後お手本になるイメージ媒体がないので非常に難しい気がする。(やめた後自分で練習する人はほかの本買いながら並行してやるしやらない人はそのまま本棚いき)
・なので、独習する場合は前述のクラシック・ギター教本をある程度進めてから青本取ると良いかもしれないけど、ストイックすぎてちょっと敷居高いと思う。
・サインスデラマーサのレッスンはとても厳しかったというのが方々で語られていてどんなに賞を取っていたとしても基礎を徹底的にレッスンで学んでからというのが根底にあってそれにならってる認識。
・まじでプロ目指したりする方はこの本からなのかそれとも洋書なのか...
・密度と量が多い。この本やるのか~って考えると若干萎えるかな。ギターというよりは音楽の本という感じでみたほうが良い。
・で、いろいろ書いたけどこれの良いところは練習の目的、なぜ練習しなければならないのかを「読み解くところ」を養うのが良いところ。
・カルカッシ本もそうだけど、何も書かれていないプリミティブな小曲が大量に書かれていて、「どう演奏するか」「何が見えているのか」「T, D, sDの構造がちゃんとあるのでどう聞かせたいのか」が俯瞰できるようになるところ。
・お経みたいに演奏することが多くなりがちな独習だとこの辺を教えられながらやるのとそうじゃないのは大違いで、「練習の方法を学ぶ」という意味では極めて重要な書籍な気がする。
・あとは書いていないことが多いので自分で考える癖が付けれる(カルチャーセンターでやるにはなかなか手ごわい話題)
・手とり足取りにも限界があって、守破離でいうと破離を手助けしてくれる感じがする。
・総合的に教室用と割り切っているので、足りないところは全部先生から補助してくれるという認識。そうじゃないとこのテキストだけではギターの習得は難しいようにみえる。
・一方でこうしなければいけない、ということが書いてないので逆説的に自由度がかなり与えられてはいる(昔の教本もそうなんだけど写真が鮮明じゃないのでいまいちだったり、ネットが発達していない場合は最初にみた親鳥的なフォームになりがち)
・タイトな教本であって、みっちり練習すれば絶対にうまくなる。
ギターメトード : 基礎 (田口修一)
ギターメトード : 基礎Vol.2 (田口修一)
・このギターメトードは現状超お勧め。初学者で多分今ならこの本で良いのかなと思う。
・良いところ : 右手、左手の使い方がみっちり書いてある。ギターらしい音色出すならこの本で勉強すれば多分間違いなし。
・いまいち : みんなが知ってる名曲が書いてない。記号多すぎ。
・こちらも伝統的なフォームで練習を迫るもの。ただかなり現代寄り。
・この本のすごいところは指の力が衰えてもクラシックギターが弾けるような方法を最初から説明していること。
・つまり、脱力を透過的に伝えてくれているところ。
・右手とタッチを「親切に」かなり詳しく説明している本は邦書ではこれくらいしかないんじゃなかろうか...
・プランティングについて書いてある。なぜ、プランティングしないといけないのか、というのをが数行書いてある。
・右手でプランティング -> 左手を準備 → 右手で発音なので、これを間違えるとスラーみたいに聞こえてしまう。
・これちゃんと明文化してあるの本当に貴重。
・右手は特に消音についてかなり丁寧に書いてある。多分この本を使って練習した場合、初心者が躓くのはこのあたりかもしれない。
・あと初学者で何も音楽がまっさらな方に消音を説明するのは極めて難しくて、音せっかく鳴らしているのになぜ消すの、というのを説明しないといけないはずで。
・耳で聞いて、例になるものが無ければ多分難しいんじゃないかな。
・あとこの本の特筆すべきは左手の使い方。たいていの教本だと親指をはみ出すなとかもろもろ書いてあるんだけど、それは「基本的なフォーム」なのであって、実際には裏側を自由自在に動く。
・それを明文化しているところ、左手の関節の固定化を文章にしているところ、気楽に弾いても良いことをちゃんと書いてあるのは素晴らしい。
・ギターのアルバイト時は80超えたお婆さんから60歳くらいまでの層が多かったので、リウマチだったり、指が不自由だったりされるかたがかなりいらっしゃったので感銘を受けました。
・この「基礎」、「基礎 Vol.2」はギタープレイヤーを含めて「知ってる曲が無い」ので、知ってる曲系を別途買わないといけないはず。
・カルッリとかカルカッシとかカーノ、ソルの練習曲などが基礎 Vol.2に納められているがクラシックギター学習者なら知ってるけど、そうじゃないと何それとなってしまう。
・あとは、記号を導入しているのですが、実際に購入する不親切な譜面だと記号類がびっくりするくらい一切ない場合が多いので(書いてあっても間違ってることもあるし)
・;自分で考える必要があるので能動的に考えるようになるまでの導入が必要なのかなと思います。
・一方、初心者の場合は何もかもわからないからそういうアドバンストなことは全然後でも良いかもしれない。
・セゴビアの20のエチュード
・これだけはやっとけ(No.1から3声ですが超ゆっくり弾けばOK)
・どっかのききかじりだけどホセルイスゴンザレス ・さて、
・ここから書きかけ
・Parkning本
・石桁楽典本
・松田晃演本
・ホールで演奏する段階になったら覚えれば良いし、普段ホールやハチャメチャに広い部屋で演奏できるからじゃなければまだ考えなくていい。
・音楽あるあるの、お作法的なところで躓くと、それは音出すよりも先に嫌なことが脳裏にちらつくので*絶対に先に進まない*ので、それは非常にもったいない。
・滝つぼ式に振り落とすことはいろんな意見があるかもしれんけど、あんまり良くないかな...
・あと音量や音質はギターも現代的にダブルトップもスモールマンタイプもあるし(どちらもそこそこお値段するけど)割と些細な問題という認識。
・初心者はまず音を出すところでかなり精いっぱいなはずなので、道具や工夫で補うのは良いことだと思う。
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ギターと音質
・いろんなギターがある。ある程度ギターがわかったら、"自分にとって"弾きやすいこと。"自分にとって"十分な音が出ること。"自分にとって"バランスがある程度とれていること。"自分にとって"好みの音質であること。
・最初は木材とか作った人とか弦高とかセラック手塗だ~とかいっぱい"""自分のこだわりポイント"""があるだけで、趣味でやるなら何やったっていいはず。マジでこれだけな気がする。
・加齢、その時のトレンドと自分の趣味で完璧に変わる。昔とにかくC2が鳴ればいいと思っていた(つまりトーレスのウルフトーンよりもさらに下)という時期があった。
・いまはもっと「バランスよく」「しぶとく」「香るような」「音量は気にしない」美しい音。
・バランス : 弦全部がどのポジションでも割と鳴る。つまるところはあっても弾きづらいことはない感じ。
・しぶとく : 数ひかないとわからないけどアルカンヘルとかそういうの(発音まで気が抜けない感じのもので、発音しても期待通りになかなかならないが非常に美しい音色系)
・音量は気にしない : 某マエストロがおっしゃってたけど大きい音ならバイオリンだったりピアノを聞けばいいし、大きくしたい場合はマイク使えばいい。
・美しい音 : オチにかかわる。人の感情や好みは年齢とともに変化する。「変化」を受け入れるかどうかというところ。今は本当に美しい音で楽になってもらえればええ...(マドリー系のように)
・良いという絶対基準 : フレット音痴だったらそれは悪いものです。名器でもあるらしいが見たこと無し。
・具体的には? : どうしてもマドリッド系になるけど、アルカンヘル、マルセロバルベロ、マヌエルカセレスとかその辺...邦人の方はわからない。法人の方の作品はいつも「無い」のでなかなか機会が...
・音質は画質と同じ。音質をどう定義するかというのを研究から見るのが早い気がする。
・https://www.nhk.or.jp/strl/publica/rd/126/7.html
・ギターの多様性がかなりあるのは奏者を介した音質によるものと思っても良いし、クラシックに限らず「違った音」を求めて色々みることになる。
・楽器が音量がでければでかいほど良いわけではないがあった方が良い。小さいと音小さいな、と思ってしまって力んでしまうので(そういう生徒さんいらっしゃいました)
・日本はおおよそ畳とふすまの住居なので色々求められていた背景があって今もそう。海外は石づくりの場所がいっぱいあるので響く。
・良い楽器を一度でもいいから数をさわること。
・オチ2 : 1000万以上の楽器も、400万くらいの楽器も、30万くらいの楽器もベースは大体同じであとはもうバランスとか嗜好とかそういうのになる。鳴らせる鳴らせないとかもあるけど人で方向性がちがうし、演奏する部屋しだいでいろいろ変わってしまい、単純な比較ができない。楽器屋さん特有の弦の統一もあって難しい。
・委託品の場合、張る弦の指定がオーナーからある場合はそれになる。
・ギタルラ社のHPが含蓄があって良い。
・おれも耳が遠くなる家系なので将来的にはスモールマンタイプにうつるか、もしくは小さい音なものを許せる状況を作っておかないといけない。
・この辺りを推測しながら楽しむのもオーセンティックなものなので怖がる必要性はない。みんな弾いてはほかのに乗り移る(という印象がある名器を語る1~3をみたけっか)
・まず、ギターの音はどこから出てるの?表面?サウンドホール?ネック?側面だったり裏板だったり?どうも全体から出ている模様。(あとでpaperはる)
・生の楽器は、ギター以外、例えばフルートだったり尺八だったりバイオリンだったりチェロだったりピアノを聞くと、何かしらのノイズ(ペダルだったり穴ふさぐ音だったり吹いたときにざらざらした音だったり弓の音だったり)が入っている。
・ギターも例外ではなく名手といわれる方の演奏(国内、海外問わず)近くで聞くとけっこうカチャカチャなりまくってる。それがホールで弾かれるとびっくりするくらいまろやかに広がっていく。
・つまり生演奏はノイズがかなり多い。超人的な演奏をされている方でもノイズがあり、たいていマスタリングの段階でお化粧して良い感じにする。
・それ自体はすごい録音技術の一つで収音後に様々なレビューやモニタをされて、製品として良い音を抽出する一環という感じ。
・ありがちなガッカリ録音は、なんかウルフトーンががっちり録音されたり、あとは弾弦時の音が派手に非常にノイジーに収音されている事。
・収音適当にしておいて、あとで編集でどうとでもなる、と思ってる人はそれはある意味正しいが、バランスよく収音できていないのを編集して何も残っていない別の何かの音になるだけ。それでも良いなら...(じゃあ別にあなたが弾く必要性が無いんじゃ?)
・あとはただでさえ楽器の違いのわかりづらい楽器であるギターでウルフトーンが派手に出る楽器を収音時にできるだけ良い感じに取りたいのにそのうえ加工しちゃったらもう何もわけわかめなので...(マイクにフィルタが入っているので収音した時点で完全な再現は難しい)。そして演者の吐息があんまり入っていないものが個人的に好き(音楽には必要ないよね。部分的misophoniaといわれたらそれまでですけど
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録音
・クラシックギターの録音はめっちゃ難しいしもうわかんない(結論)
・目安的に。iPhoneじゃなくてPCでどうしても編集したいので以下の通り。
・録音系サイト : SOUND ENGINEERING BIBEL
・マイク : MXL V67G
・ミキサー : YAMAHA AG03
・以下みたいにつないでる。

・録音するときのマイクの位置だが、モノラルで安い構成なら、いろいろ試した結果下が一番安定している。

・ポイントはギターのブリッジ付近を狙い、サウンドホール付近を避けること。
・一度上の位置で上下変えて試してみるのが良い。iPhoneだったとしても同じ。安いマイクでコシがある音を取りたい場合はオススメです。
・ギターによってはギター自体の振動(6弦に出る場合が多い)がギターの両端から出る場合があるのでその場合はもうちょっとブリッジに近づけるのがいい。
・低音が足りないな、と思った場合は上記みたいに少しサウンドホールにマイクをわずかに振ると調整ができます。
・あとは、あえてノイジーに録音することで自分の演奏のレビューだったり力加減を判定することができるので一概には言えないが、上が割と普通に聞くときは良い。
・レビュー目的ならAG03のコンプレッサー(音の粒を自動的に大雑把にそろえてくれる)はつけないこと。ダイナミクスの練習にならない。加工目的ならいいけど。
・エフェクトマシマシでやる場合でも(effect reverb, comp...)それでも上の位置構造がかなりおすすめ。芯をとらえることができるはず。
・その他 : 部屋が大きい場合はもっとマイクを放してもいいけど芯がなくなる。その場合は上のように録音するときにマイクをもう一本足して上あたりにおいて後でミックスすればいい。でも実際にはそこまでするかという。
・その他 : 良いクラシックギターの名盤の録音は音がすっきりしていてブヨブヨな物がないという何となくの見解)
・その他 : 弦による違いがあるとすれば研磨弦かそうじゃないかでだいぶノイズを減らせる。あとは爪磨き(マジ)
・その他 : マイク乗りが良い楽器とそうじゃない楽器では収音するマイクと、ギター本体からでるうなった倍音成分がやバランスによって差異がかなりあるっぽくて、たとえばカセレスと山本ではだいぶ音の出る位置のツボが違う。上の場合は山本ギター。カセレスはマイク乗りがかなり良くて、雑にマイクを置いてもちゃんと収音できる

・サンプル1 : yamamoto guitarで上の構成で弾いたもの : yamamoto_k11_mic_canonical.wav
・サンプル1波形 :

・サンプル2 : yamamoto guitarで上の構成でサウンドホールで弾いたもの : yamamoto_k11_mic_near_hole.wav
・サンプル2波形 :

・どちらもAudacityで直接収録(44100 float)してそのままexport 44100 ステレオのもの。
・波形を見ると、サンプル2の方は、70~150hzくらいのギターのウルフとかその辺がうようよしているところがぼこっとでているけどサンプル1は幾分か抑えられていると思う。
・さらに波形を見ると、人間の耳によくとらえられる1000~3000hzあたりのラウドネス曲線がぼこっとなってるあたりがサンプル1と2で比較して1がなだらかにバランスよくなっていてピュアに聞きやすい状態になっているはず。
・記録 : YamamotoAtsushi 2021 No.44 : 654 オーガスチン赤, 321 EJ46(Hard)
・おまけ : 同じ構成 : yamamoto_pavana.wav
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プランティング
・端的には無意識にギター名手が行っていることを言語化したもの。
・プランティング自体は音ではなく、前準備してミスを少なく、確実に弦をとらえることができる一連の動作を苗植えになぞらえていると理解している。
・Pumping Nylonが初出とされている模様。
・プランティング面白い話題だし現代ギターでも特集やってるけど、世の中の人のタッチは一枚岩じゃないので好きなタッチ探すと良いかもしれない。
・プランティングにこだわりすぎて弾きづらくなったり、思った通りの音が出なくなったりしたら、つまり肝心の音が気に入らない、表現したいものでは無い場合、本末転倒なので好きにした方がいいと思ってる。
・将棋の定石と似ている。覚えて意識し始めると下手になるときがあるけど、それは無意識に意識を向け始めている上達の前段階という理解
・最初はプランティングをやっておくといいと思ってるけどこれが全部じゃないし、プランティングできないからギター弾けないわけではない。プランティングしなくても音出るし。
・おそらく歳食い始めると不正確になってくるのでやっておくと良い、という認識。
・スラー(ここでは右手を介さない音だし)はこの文章の文脈では無視する。
・理想的にはを除くと弾く弦と音程を決めたら右手の指を弦に置いて押し込む→左手で音程を決めて抑える、不要な弦はミュートする→押し込んだ右手を話す→繰り返す
・左手で抑えるのが先ではないのは押さえた時点で弦の音が出るのでそれを防止する。
・なのでプランティングという弦をつかむのは2段階ある認識(右手→左手 : その後右手を放す)
・手癖でどうしてもギター弾きがちだけどそれでもいいと思っているけど動作の棚卸をする意味ではとても重要な気がする。
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・弦は沼。1,2,3弦がカーボンかナイロン混ぜ物系か新しい素材なのかで割と変わる。6, 5, 4は軽い弦だと楽器の個性が割と出る
・大雑把に40キロくらい張力があって、メーカーそれぞれに個性が出ている。
・基本的にはダダリオプロアルテのEJ45だけでOKな気がするが、低音弦がバリカタなのでいろいろ議論が分かれる。
・定番なのは低音と高音で分けるセットで、オーガスチン赤456, EJ45-123でいいような気がする。
・音色幅が欲しいならルシエール赤か、ラベラミディアムが良い
・明らかに小学生、中学生時代と比べて弦自体の質が変わっている。
・もうちょっと追加すると、楽器による。すごく繊細な楽器はラベラのライトとかノブロックの35キロくらいのやつを張ると突然鳴り始めたりする
・何となくなんだけど、いくつか弦を試してみて1週間くらい張ってみて窮屈な感じだったらたぶん張りすぎで合わない感じで、弾いたときに踏み込んで楽器がまだふやけてるような感じはゆるすぎる。
・とはいえ好み。
・弦はあくまでも触媒なんだけど弦がエネルギーを発して木を震わせるだけと思われがちだけどバランス。ギターは一発震わせたら終わりなので。
・基準は木の音がちゃんと出つつも弦の音が混ざってる感じ。
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ギター本体のメモ
・楽器屋さんで試奏させていただいた時の率直な感想をそれぞれ書いてる。自分が感じたことを言語化することはとても大事だと思っている。どうしても鼻につくようなものになるが...千や万の言葉を使っても表現できないので弾いてみるしかない。いわゆる個人の感想になるので、実際に弾いた方のタッチ諸々でまるで変ってしまうはず。メモする理由は私が忘れるからです!
・値段は上限1600万くらいなのだが現状結論は値段はあまり関係がない。よっぽどひどい調整されていなければ全部個性であって良し悪しはないという理解。 ・いろんな人の意見を聞いた結果、圧倒的に"癖がない普通のギターが良い"に収束する気がする。たぶんプレイヤーとして客観的に見た場合の結論になる。
・何をしてもさっとすぐ音が出て(音量ではない)丁寧に音が減衰する、ギターを何回か回って出てくるような、変な音が出ていない、というのが割とお高い楽器に多い。
・落ち着いている、とかそういうの。弾くとボン鳴りもしないし高音がヒステリックでもない本当に地味なもの。そして癖がないギター探すのがとても難しい気がする。
・平均的に地味なものが私としては良いと思っている(たぶんここはプロじゃないので扱いやすいに収束している気もする)
・ただ割とコンサートタイプに共通しているのは圧倒的な低音と9~12フレットで弾いたときに響くんだけど邪魔しない張りと鳴りとグッと伸びる何か。明らかに「おもちゃっぽい」のが存在しないものが共通項という感じ。
・ある価格帯からはもうそれが消滅して細かい差分になる。なんだろうな...鳴りに付帯する腰という表現がぴったり。
・ある程度コンサートタイプと銘うたれてるものは明らかにみな同様のバランスと音色(低音ががっしりしたに出てて高音がグッと伸びる透明な音色でそれらが総合的にでかい)
・端的には狭いところで弾くと耳が飽和しそうなもので扱うのがいろんな意味で難しい楽器が多い印象。試奏すると、低音が出たから何?高音が出たから何?という状況になって振り回されて音楽が作れなくて、もっと広いところじゃないと希釈が足りずダメという感覚になる。
・昔の有名な方が使っていたリストはすごく昔にまとめられている(webarchive)
・客観的な印象としてプロの方が弾くすごい楽器の差分は、プロの方の腕7割でのこり3割(もっと小さいかもしれない)位くらい楽器という認識。実際にはモチベーションとかもあるはずだしコンディションとかその楽器に合った曲もあるはずだし...
・ラインナップが日本とスペイン系に寄ってるのはこれこそ私の嗜好なので他意はなく。趣味なので...
・あと音量系はあんまり私自身は気にしていません。弾いている場所にかなり依存することが結構おおきいので...
・大体あたらしいものから書いている(古くなるにしたがって下に行くというスタック系で...)
・ボディ共振は、持った時に手に感じるあの震える感じで、もって6弦弾くと大体わかるが単純に第1モードのこと(ギター弾いてる方ならわかるじゃろう) : 参考(Modal Analysis of an Acoustic Folk Guitar)
・低音のバランスはこの全体のモードがぶつかると思いっきり詰まった感じになるのは何となくわかってて(具体的には6弦が詰まるときヘッドを触るとびっくりするくらい震えている)、ヘッドにおもりつけるとMode1が変わってサスティンが伸びるのはマジな話。ただギターは何事もバランス(伸びるとべたっとなるときもある)。・なので参考程度に...(再掲だが自分用メモである)
・一方私はほとんど買い替えることはもう今後無いかもしれない(どうしても弾きこみしたいので)
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・kgd:マルセリーノ・ロペス : アグアドモデル。なんとも声のような音色がするものだった。生きている。弦高が低いものでさっと押さえて丁寧に弾くものだが声が聞こえる。歌っている(惜しみない表現で)すごいな。
・kgd:エドガーメンヒ : 1961年。前に弾いたメンヒよりアクが少ないすっきりとした音色。低音と高音のバランスが素晴らしいが、高音の音色は前に弾いたメンヒと同じだがよりはじけるもの。圧倒的に良い。
・kgd:ペドロバルブエナ : 2013年。新しい方だがコンサートタイプに近い鳴りをするがギターのおいしいところがちゃんとなり、輝くような高音としっかりした低音が出る。バランスが整うまでまだまだこれからという感じ。
・kgd:ホセラミレス3世 : 1975年。1a。杉。664mm。一番ピンときたもの。ラミレスの音色ががっちり出る。つまり古い音色なんだけど黄金期の初期の音色が出る。弦がとろけるような芳醇な音色が出る。当時としてはあらゆるギターよりも先に行ったものという理解をようやくした。確かに。アクションがプレイアブルなものでがっちりメンテされていることがうかがえた。
・kgd:ホアンガラン : 1936年。松ハカ。戦時中のものと思われる、と店員さんから。プレイアブルなのには驚く。音色は単刀直入には枯れたもので単位元みたいな感じの音色がどこを弾いても出る。古い時代のものなのに重い。
・kgd:ホセラミレス2世 : 1957年。松。音色が完璧に枯れた味わいのあるもの。アクションも問題ないし、音の伸びもグッと濃い。素晴らしい。少し薄いボディなのに濃い音色ががっちり出るの何でこれ...
・kgd:マルセリーノ・ロペス : 2013年。弾き比べる意味で。確信し問答無用で良い。濃い音色がうるさくない感じで出る。絶対にほかの楽器には無い。良い。
・sshnz:ホセヤコピ : 2001年。松。ポコポコ系。古いヤコピとは明らかに違う音色で歯切れが良いもの。フラメンコ系でもないしクラシック系でもない。音色は味のあるもの。ウルフはA#くらいで持った感じは古いヤコピとは異なる少し華奢なもの。こういうのは半年くらい弾いてみないとわからない。
・sshnz:河野賢 : 1979年。杉ハカ。これは良いギター。割とボロボロで修理跡がいっぱいあるが音色がいわゆるクラシックギター黄金期の古いタイプの名器系の音がする。もちろんそれはラミレス系統ではない別のもの。濃く味のする音色がバランスよく出る。そしてうるさくない。河野系ギターでは一番好みな気がする。こんな素晴らしいギターを作れる方が日本に居たんだと掛け値なしに改めて驚く。この時代のものが海外で人気なのも郁子なるかな。EJ45。アクションも問題ない。値段もかなり安い。売られてはいるけどプレイしてていろいろ問題があってメンテしないとたぶん使えないと思う。ただ、この音色でこのお値段は完璧にお買い得でグッとくるものがあった。掘り出し物じゃないかな...
・gp:ホセロペスベジート : 1979年。松。グラナダ派と呼ばれるもの。なんというか落ち着いた味わいの音色。低音がしっかりしていて高音もちゃんと伸びるスキがないもの。軽く作られててそれらしい音色がまとう。
・kgo:ペドロバルブエナ : 2006年。松。1世。640mm。最近弾いた中では一番ピンときたもの。中音から高音の伸びがきれいにクラシックギターという感じで伸びて、かつバランスが良い。コントロールも利いて音量も十分。ピュアに良いと思ってしまった。ふくよかだし弾きこんだらさらにいい音色になりそう。しかも安い(100いかない)。
・kgo:アントニオロペス : 1999年。杉。Professional。これで良いんじゃね?という感じの音色と音量。なんでこれを試奏したかというと一度矯正する意味で(いろいろ弾いてしまってマヒしている)なんかちゃんとスパニッシュギターの音色と現代の音色が混じってる音色がしてかつお買い得...
・gf24:江崎秀行 : 松。YAMAHAの方で有名。音色はオーソドックスなものだがすぐにコンサートに使えそうな音色とバランスと音量。タッチに敏感に反応してくれる。どこを弾いても癖がないが、現代的な音色でもない。良き時代のクラシックギターの音色がする。スパニッシュ系の音とも違う。象牙というかプラチナ系の音色がする。
・gf24:丸山利仁 : 松。会場の中では一番デカい音色だった気がする。ただ弱音で弾くと突然ネックが鳴りだすくらい繊細なもの。ロゼッタがきれい。低音が大きく膨らんで高音がよく伸びる。ビブラートがかけやすい。現代的な音色に昔の音色がちゃんと混じってる感じがする。新作とは思えないくらい結構響く。
・gf24:込山修一 : 松。会場で弾いたクラシックギターの中で一番クラシックギターしていた気がする。癖がない実に素直に反応するもの。ふっくらとしている低音と高音がばちっと響く白い音色。良い。
・gf24:山下暁彦 : 松。リュートで有名という認識ですが、弾いたものは古いタイプのクラシックギターでマジで良い。なぜか大理石みたいな音色を連想させる。現代的な音色を忘れさせる奥ゆかしいものだけど、割と高音にいくにしたがって開放的になっている感じ。低音はタッチにかなり敏感に反応するが、会場もうちょっと静かだといろいろわかったかもしれない。ブリッジに骨系(象牙?)のあしらいがあるが趣味がとてもいいもの。
・gf24:野辺雅史 : エゾ松。良い音色。パリパリ系の高音とがっちりした低音が出る。なぜか新しい楽器ではない音色が出て非常に良い。きれいな夕焼けみたいな感じ。ぬけの良い低音と高音できれいに和音がほどける。いろいろ話を聴かせていただいた。
・gf24:君島聡 : 杉。いわゆる桜井河野系とはやっぱり別の音色がする...。会場のラウドさでも和音を弾くと分離して聞こえたもの。黒いタキシードみたいな音色。右手側がスキのある動きをしてもきれいに音が出てくれる。ネックがまるで震えない剛性が高いコンサートタイプ。ごっつい。日本人離れしている感じ。ロゼッタがウッドクラフトという感じ。
・gf24:大西達朗 : 松。古いタイプのクラシックギターの音色がする...!会場がラウドなものだったのでもっと静かな場所で弾いてみたい。森林浴みたいな音色。弾き味はとても柔らかく低音が優しく高音がピンとしているもの。安心できる感じ。もっとこういうの弾いてみたい(響かせたいのではなく静かに弾きたい)
・gf24:小林良輔 : 松。レイズドフィンガ。サウンドポートが開いている。現代的ながっちりした音量とタッチでいわゆるyoutubeなどで聞く現代的な音色がしっかり出てくれる。青空のような音色。オールドタイプのギターよりもうちょっと前に行った感じ。ノブロック弦だったらしい。思ったより軽い。
・gf24:寺町誠 : 松。バランスがとてもよくて音量がかなりある。深いタッチにも反応してくれる。ビブラートがめっちゃ利く。白いパンのような音色。コンサート系の楽器という感じ。現代的なクラシックギターという感じでどこでもきれいに響いてくれそう。新作なのでもっと弾いたら落ち着いた音色になりそう。
・gf24:清水優一 : 松シープレス。木ペグのフラメンコギター。めっちゃ軽い。1200g無いのでは。あらゆるところが歯切れがいい。職人系。超小さいタッチで弾くと無茶苦茶に反応の速度が速いことがわかる。こういうのちゃんと弾きこんでみたい。
・gf24:井内耕二 : 松メイプル。低音がすいすい抜けて膨らむ系。高音が突き抜ける感じ。ウルフA#くらい。なんか安心できる音色でどこを弾いてもフラットで大変バランスが良いもの。ビブラートがきれいにかかるくらい安心できる張りのギターだった。
・gf24:山本篤史(2024) : 松ローズ。猫ギター!これを弾きに来た。いつも弾いてるがっちりした音色。ウルフはA#くらいで全体的な振動はE。幾分ふっくら系になっている。硬質な張り力のある音色。ネックの鳴りが私のと明らかに異なりがっちりしているもの。弦はサバレスだった。弾きこんだら明らかに良い音色になりそう。
・frt:ホセラミレス(1990) : 杉ローズ。ラミレスという感じ。濃い音色が出る。左手側がセラック塗装じゃないのでがっちり握れる(実はこの辺りは好みだけど私はこれが結構好き)タッチを深くするといわゆる昔の音に近い濃いまったりした音色が出る。
・frt:エドガーメンヒI世(1976) : 松ローズ。いわゆる名器の音がする。低音ががっちりどこでもふっくらと出て、高音が針のような感じで抜けるもの。どう弾いても音がきれいにほどけて時間方向に分離する。あったかくて涼しい音色になる。タッチを深くするとスペインっぽい濃い音色も出る。
・frt:レイドガルブレイス(1974) : 松ハカ。ダークな感じでバランスよすぎるナニコレ。弾いたときに末広がりな音色が出てほどける。割とスキのないもの。チョコレートみたいな音色。結構粘りがある。
・frt:ケネスヒル(2006) : 松ローズ。ハウザーモデルといわれるもの。音色ががっちり引き締まっているものでどこを弾いてもフラットな感じ。タッチミスっても助けてくれる感じ。軽いタッチできれいに反応してくれる。サクサク弾ける。ネックが薄め。
・kgd:中村玄太 (2017) : Blumeという銘。これまたあでやかでまろやか。海外製のパワフルさよりはふわっと周りに広がる芳醇なもの。意匠が本当にすごい。ちょっとだけレイズドフィンガーボード。あとはお買い得系。スケール感はわしのうでで扱えるという感じ。
・kgd:マヌエル・ベラスケスManuel Velazquez (1966) : 音色と音量でパーフェクト。低音が踏み込んでもどこまで出るのかわからないくらい出る(制御が難しい)。高音はまろやかで太い音色が超伸びる。軽い。押弦しやすい。テンション柔らかい。なんだこれ...何を弾いても良い。一方、音色のコントロールが振り回されて大変に難しい。完璧にプロ向けという感じ...カジュアルに弾くという感じではない
・kgd:エルナンデス・イ・アグアド(1962) : その、音が完璧にコンサートギターのそれ。フレッチングはかなり微妙。低音ががっつり出るタイプだが同日に弾いたベラスケスほどではないがかなり腰がある木質的なもの。全体的に朽ち木に近い感じ(良い意味)なんか現代のギターとはまるで様子が違う。
・fes2024 : 河野ギターの鉄糸が実験的に面白かった。エレキのエリクサー弦だそうで(手にかかるテンションが柔らかい)バリオスとかはかつてスチール弦+ゴム玉で音色調整していたらしいのでバリオス弾いたなら原理主義になれるかもしれない。中国のギターがなかなか良かった。ロマニリョス、トーレスコピーという感じだった。明らかに音色のスケールが大きく、使っている材料が良い。景気が良いな...。個人的にプラスだったのはアジア人の体格に合わせつつ、デカさを損なっていない調整が超ツボだった。
・kgh:イグナシオ・フレタ・エ・イーホス(1994)(2) : 杉。ボディ共振F#, F, Eくらい。もう一度弾いた。一番音が締まってて誘導される感覚がある。染み込むような音が出る。どこひいてもいいあったかいし柔らかいテンション。ウルフはA#くらい。軽い。弾くとバランスが良い。踏み込みもできる。大雑把に弾くと鈴みたいな音も出る。全部がいい。
・kgh:イグナシオ・フレタ(1963) : 松ローズ。ボディ共振Gでたかめ。ゴルペつき。またこれはすっきりしているが、あまり倍音を入れないかんじでひくと香るような感じの音色(鼻歌のような)。どこを弾いてもおいしい音が出る。重くて黒っぽい音。焦茶な感じ(見た目は松っぽいので色ではない)。かなり落ち着きある。ぐっと伸びる。開放感よりは閉じてる。ウルフはちと低め
・kgh:イグナシオ・フレタ・エ・イーホス(2011) : 松ローズ。ボディ共振F#, F。ウルフa#。鋭さがあるあったかさ。ぐっと伸びる。バランスが良い。振りまわされない。新品っぽい具合。マジで弾かれていたのかは謎なくらい。フレタの音がちゃんとする。超不思議。
・kgh:イグナシオ・フレタ・エ・イーホス(1988) : 杉ローズ。ボディ共振F#, F。ウルフa#よりちょっと低め。むっと香るような感じの音色。フレタのようなウルフが高いんだけど低音ががっしり取れている感じ。マドリッドの図太い感じでは無くすっきりした感じ。
・kgh:マルセリーノ・ロペス(2007, No.961 トーレスモデル) : 松・シープレス。ウルフはAくらい。超すっきりしていてどこ弾いてもいい音色がする。音量ではないことを再確認する。弦幅がかなり狭くてマジで古楽器という感じ。いいなあーーーーーーーーー
・mc:サントス・エルナンデス(1936) : 究極すぎる。音量はモダンギターと比べると明らかに小さい。芯があり細めの線にジューシーな輝いた宝石みたいな何かがまとわりついている感じ。なにこれ...低音は木質的でモダンギターとは明らかに質が違うが面積が小さいんだけど重くてはっきりとしている。無駄な音がない。腹に響く感じではなく弾いた音が周りにどんどん染み込んでいくような感じ。良いギターらしいギターの原点という感じ。
・mc:サントス・エルナンデス(1941) : 36と全然違う。低音がドスがきいてるけど現代の音色ではなくもっとこう、なんというかくすんでいるというか...音質が圧倒的に良い。木の音がする。
・mc:ハウザー1世(1924) : イェランセルシェルがコンサートで使った個体らしい。音はモダンギターと比べると強い芯を感じて、弾き方がしょっぱいとまるで鳴らない(端的に指先にかなり力をこめないといけない)。さらに指先をからめるように抜くと、妖艶な音が出て、かつ信じられないほどバランスが良い。音色は木質的でモダンギターと比べるとまるで違うもの。こちらも周りに音が染み込んでいくもの。これまでハウザーコピーいろいろ弾いたけどまるで印象が変わってしまった。原点はここなんだな。
・mc:ホセ・ラミレス1世 : 軽い。薄い。音量はモダンギター以下なのはいいとして(それはそう)。なんでこのあたりのモノって弾くとホッとするんだろうな。優しい音色。弦はカンティーガにハナバッハ黒(123)というものだがそれを感じさせないくらい端正なもの。今のラミレスとはまるで違う。
・mc:マヌエル・ラミレス : すさまじい修理傷がある。だいぶ前にパテとかで埋めてあるような跡がある。とても軽い。ウルフが低めに設定されているようだけど、後天的なものなのかオーナーによって変わったのかは不明。全部バランスがいいし何これ。音量は現代に近づいている感じはする。コンサートタイプに近づいている感じ。焦げたような音色。
・mc:エルナンデス・イ・アグアド(1961) : 音が完璧にコンサートギターのそれ。なぜコンサートをされている方がこの辺を使っているのがよくわかる。音色は無色透明だけど低音にいくにしたがって包み込むような木質的なもの。鳴りがモダンにかなり近いが、古いギターの音色も残している感じ。象牙というかプラチナというかそんな音色
・mc:ジョン・ギルバート : ピンタイプではないもの。重く、現代な感じ。音色は色彩豊かで(虹色)音量も豊かで、良い音色を大きくできている感じ。ネックが超太目。わしは全然OKで、太い方が実はグリップがよかったりするので弾きやすさは抜群だった。
・mc:マーチン・フリーソン : この中では弾かれており起きているギターだった。良い音色。ジューシーなんだけど焙煎されたような香ばしい感じの音色。音の芯が完璧にそろっているバランスが良いギターだった。
・mc:佐々木聰 : なんか日本人離れしている感じの音色、水色というかなんというか(空みたいな感じ)が出てて音量もある。乾いた音色。最近何本かようやく製作されている方の模様。どこで手に入るんだろう...
・mc:松井邦義 : 本当に日本人なのかな、という感じの音色が出る。こげ茶色で音量よりも音色重視な感じ。絹糸に塩辛い音が鳴ってる感じでいいギターだぞ、と語られるような感じ。ネック、ボディはかなり小柄。
・kgh:マルセリーノ・ロペス(2013, No.989 サントスエルナンデスモデル) : 実は本店とDrSndさんで2回弾いたことがあるんだけど、明らかに音色はサントスエルナンデス(1936)の音色をうまくコピーできている感じ。マルセリーノロペスについては音量よりは音質というのがよく調べると出てくるが、それはただの誰かの文言のコピーではなく、マジでその通りである。音色は木質的で弾いた音が周りに染み込んでいくもの。ウルフはかなり高めでそれが割と本家とは異なる感じを受ける。低音を引いたときの質がモダンギターとは明らかに違うもので引き締まった芯をついたものという感じ。高音にいくにつれてジューシーなものが広がる感じ。
・kgd:マヌエル・カセレス(1980) : アルカンヘル工房品らしいしっかり弾かないと音が出ないが出た時の艶が素晴らしい。年代のわりにかなり若い音で無色透明な(若干シルクというかそんな感じ)構造物みたいな音色がする。この時代のカセレスはネックがちょっとスクウェアタイプなのかな...(私は全然OK)
・kgh:ホセ・ラミレス(1964) : 松ローズらしい。ボディ共振マドリッド系だとG、G#くらいで、割と保守的なものはこのあたりなのかもしれない。倍音控えめの後ろからボディの後ろからツッコミが来るようなマドリッドの音がする。Gくらいがウルフ。ちゃんとメンテすればもっといい感じな理想なものになりそう。ネックがスクェア状で私は好き。
・kgd:ホセ・オルテガ(1890) : グラナダギター。いろんなサイトで見かけていたやつ。ゴルペついたりはがしたりというものでもうビンテージという感じ。超薄くて5, 6センチくらいしか厚みがない。E, Fくらいにウルフがあって重くてふくよかな音が出る。コルクのようなギュッとしているようなツンとしている感じで決して振り向いてくれない感じ。黄色い古い大理石みたいな感じ。
・kgh:フレタイーホス(1994) : 杉。ボディ共振F#, F, Eくらい。これまた音色重視のもので、ウルフがB♭位にあってかなり高め。薄い。弾くとおいしい(マジでおいしい)音色が周りに飛ぶ。こちらはおいしい音色が染み込むのではなくて弾んで飛ぶ。モダンギターと比べると音量は手元では小さめに聞こえる。当時としてはたぶん革新的。
・kgh:フレタ(1957) : 松。ナルシソイエペスが録音で使ったとされるもの。ふんにゃか千万円する。ウルフはG位にある。音色は明らかに太く、大きい包むような音量が鳴る。象牙色というかミルクというか。ただ音色のバランスはモダンギターのそれにかなり近い。こんなギターがこの時代に作られていたのか(オーナーを回って変わった可能性もあるけど)ネックがかなり太目。というか650だけどもともとたぶん660だったんじゃないか、というくらいナットの位置がずれているように見える。売れた模様...
・kgh:フレタ(1956) : 松。見た目はかなり修理されていてゴルペが貼ってあったような痕跡。表面板がうねりまくってる。弾くと音量もあるんだけどジューシーな木のエキスみたいな音色がグーッと伸びていく。同じタイミングで弾かせてもらったイエペス使用のよりも良い気がする。持った時の感覚が厚め。660だった気がする。
・kgd:岩田博行 : 日本人離れしている音色が出る。...古い楽器のコンサートで使えるような音量としみるような名器の音がする。ネックも重く、私はとても好みだった。ダークな、黒に近い焦げ茶色の音色がグッと伸びる。マジで謎なんだが...
・kgd:パウリーノ・ベルナベ(1世) : 松ハカ。ベルナベ本人の作のもの。音色がモダンのそれより音色重視な感じ。良い。テンションはかなり低いんだけど酸っぱく、焦げたような香ばしい音色がする。意地悪にひいても、ひねくれているような音色がでない。ちょっとしか弾けてなかったけど心地よくしゃべってる感じのような音色。いいモダンギターとは何かを再確認させられるもの。
・kgy:パウリーノ・ベルナベ(Modelo-50 2023) : 松マダ。音でかすぎ。音色自体は巨大な感じで一人ではなくみんなでかじりたくなるような巨大なうまいステーキみたいな感じ。1人じゃなくてみんなで弾いて聞いて遊びたくなる感じ。横に太い弦が並んでるような圧倒的なパワーがある
・kgo:マルセリーノ・ロペス(1966, No.434) : なんかモダンギターのドスのきいた音がする。音色もジューシーな染み込むような音色がばっちり響いて、ちゃんとしていてとてもいいギターな気がする。マルセリーノロペスを期待するとちょっと違う感じでマドリード系の音。
・kgo:ペドロ・バルブエナ(2005) : マドリード系の音色。ギターの音が膨らんで周りに弾むんだけど、ギターらしい音色が周りに染み込みながら響く。手元でも音がよくわかる。超いいギターだった。
・kgh:マルセロ・バルベロ・イーホ(1984) : ドスのきいた感じでアルカンヘル工房のものを強く感じさせるもの。しっかり弾かないと音が出ない。お店の方曰くいろいろ候補として弾かれて最後に残るんだけど選ばれないものと言っていたがそんなことはないような気もする...音色はスペインな感じでがさついた象牙のような感じ。私が手にしたときは糸巻が壊れていたがそのあたりもいろいろあるのかな。
・kgh:アルカンヘル・フェルナンデス(1960) : フラメンコ、シープレスモデル。込み入ったギターの音がする。古いドスのきいた、張りのある声で話しかけられているような感じの音色。音色自体には色はなくて、カラっと乾いている感じ。660mm
・kgh:マヌエル・ベラスケスManuel Velazquez(1975) : 良いとは思うけどこれを弾いたときはいまいち私の腕が伴っていない感じだった。良いギターという感想以上が無いが、逆にそういうものだったのかもしれない。つまりあとはおぬしの腕だと。
・kgh:ハウザー3世(1988) : 軽くて鳴らしやすい。黒い象牙を薄く切ったような音色がする。音量はモダンギターよりはちょい下くらいで非常に聞いてて疲れないしアクションも素晴らしい。スキなし。なにこれ...
・kgh:長崎祐一(2019) : 松。アクションがちょっと高めで、張りがあって音色はピンピンとしている空色。ドライ系ですっきりとしていて非常に好きな音色。現代的なギターよりは少し古いギターという感じで好き。
・kgd:栗山大輔(バルベロモデル2019 80号) : 日本人とは思えない感じで鳴ってくれる。音量よりは音質という感じなんだけど周りがちょいラウドな状態だった。現代的なギターの音量と音色がまとわりついている、白い刺さるような音色感覚。
・kgd:ホセ・ヤコピ(1) : ふっくらした海外の2,3癖くらいある大きいパンみたいな音色。弾いたときにギュッとした何かを感じる。明らかに現代スペインのものでもないしヨーロッパの感じでもない音色と持った時の感覚がする。
・kgd:ホセ・ヤコピ(2) : ふっくらした海外の2,3癖くらいある大きいパンみたいな音色その2。セットアップが甘いのかテンションがへにゃってて(弦高ぎりぎり...)ちゃんとセットアップしないとたぶん本来の音色がわからない感じがするがおそらくこれが今の音色なんだろうという感じ。こういうのが弾きたい。
・sgk:ホセ・ルイス・ロマニリョス(el luke) : ほぼ遺作に近いもの(だがほとんど息子さん側が組み立てているもの)ニスの塗筋がすごいもので音色は新作なのにかなり現代的な感じで響いて、低音は下に沈む感じで高音は丸い透明なものが何かが飛んでいく感じ。ザ・コンサートタイプなもの。ネックがかなり太目だがわしは本当に好き。
・sgk:ホセ・ルビオ : 年代わからなかったがPF作とのこと。音色は現代のギター、コンサートタイプです、という感じのもの。暗い(オレンジ色のような墨のような)音色で、弾むというよりゆっくり流れるような響き具合。音量はモダンギターよりちょっと抑えめになっている。
・sgk:アルカンヘル・フェルナンデス(2003) : つやっつや。いい音色。マドリードギターにしては薄く、持ちやすい。無色透明な音色だがシルクのような無地の高級キャンバスみたいな音色。テンションも低くてめっちゃ弾きやすい。
・sgk:アルベルト・ネジメ・オーノ : ギター製作本で有名な方。ウルフはかなり高い。音色はコリッコリなのもので、酸っぱく、腰高な感じでコンサートタイプな感覚。ネックが四角に近いものでギター自体の共振振動数もかなり高めな印象。黒い透明な細い線が空中に浮かぶような音色。
・sgk:ジム・フリーズン(2009) : 北海道で製作されている模様(ふるさと納税の返礼品にもある)。感触は、おお、私はギターという感じ。木質的な音色で、松なのにスギみたいなジューシーさをまとったもので音量もある。弾いたときの反発に指が負けないように丁寧に弾く必要がある。モダンギターよりはちょっと古めのギターに近い音色がする。貴重な感じがする。
・ygg:マヌエル・ベラスケス(1969) : 小さくて持ちやすい。音量よりは音色という感じ。じわっと染み込むタイプのオールド名器にあるような音色。ちゃんとしたタッチで弾かないとまるで音が出ない手ごわいもの。色は無色透明な束がサクサク動いているようなもの。コンサートタイプかどうかはわからない。めちゃんこいい音色でずっと弾き続けてしまった...すまぬ。というかマジでこんな楽器あるんだなという感じ。
・ygg:アルカンヘル・フェルナンデス(マルセロ・バルベロ仕掛品) : 音量はモダンギターよりはないが圧倒的な音色の存在感、木質的だけど艶のある飴色というかオレンジ色の鋭いボールが刺さるようなもの。コンサートタイプでもない感じだしなにこれ...一人でもみんなでも聴けるもので象牙色というかミルクというか大理石というか...
・ygg:テオドロ・ペレス(630) : 630を感じさせない割ときついテンション。音色はマドリードタイプだけど、なんか緑色というかビリジアンとシルクと硬質な透明感が混ざったボールがとぶ、モダンギターという音色とバランス。現代のギターを感じさせるもので好きなものだった。
・ygg:イグナシオ・フレタ・エ・イーホス(1966) : 良いフレタ。音量よりも全体的なバランスと粒立ちがはっきりしているもの。ドスのきいた音というよりはプルプルの音が周りに広がるもの。部屋で弾くにはかなり勿体ない感じ。カンティーガのアリアンス3rdだったので弦変えたらまた印象が違うものになりそう
・fes:君島聡(2022) : 松。音量があるし意匠も日本人のその層向けの素晴らしいもの。音色はモダンギターという感じでバランスが完璧。紫に近い藍色みたいな感じの音色。特筆すべきは圧倒的な弾きやすさ。でかいのに弾きやすい。
・fes:君島聡(202x) : 杉。ちょっと前のギターらしいが鳴る。コンサートタイプなアクションと音色。こちらもでかいのに弾きやすい感じ。両方のギターはギターの膨らんでるところが結構出っ張ってるので抱えるときにボリュームがある。
・fes:長崎祐一(2023) : 杉。めっちゃ良い。じわっと広がる音色が良いギターですよ、という感じでなかなかこんな音色を作る方はいない。赤と緑が混ざった自然な音が周りに広がって染み込むもの
・fes:長崎祐一(2022) : 松。ギターでござる、という音色。もうちょっと静かな場所で聞いてみたい。緑色に水色が混ざっているような空色。バランスがとてもいいのと、ギターって何?というのを再確認させられるもの。
・fes:ルイジロカット : 虹色の音色が周りに響く。ギターは音量ではない、ということがよくわかるもの。じわじわと広がる音色であった。会場が静かだったらもっといろいろ味わえたかもしれない。
・fes:山野輝滋 : ハウザーモデルの模様。良い音色で鳴るハウザーという感じ。日本人離れしている音色が出ている。隙間なく敷き詰めた派手さをグッと抑えた絨毯のような音色。
・fes:ジャン・ピエール・マゼ : イーストエンドの会場で。会場が音だらけでちゃんと弾きたかったが音色がわかる。音量よりも丁寧に弾いてきれいな音が出る。瞑想的な声色という感じで、まだ木も若い感じを受けた。細い線にまとわりつくギュッとしたものがある音色。ちゃんと静かなところで弾いてみたいものだった。マゼさんご本人が目の前にいらっしゃって、せっかくなので話をすると周りがとてもラウド(too loud)すぎるしみんな大きな音でまるでトランペットのようだ。ギターは印象(impression)の楽器。とおっしゃられていた。その通りとしか(自戒)
・fes:小林一三(2022) : しっかりとしたタッチじゃないとならせないが、なるとつやっつやの音が出る。アルカンヘルモデルらしい。マジで!意匠は割と層向け。ネックは細く、日本人向けという感じはする。
・fes:フレタ(1958) : この時周りがエレキギターだらけで何一つわからなかった。気になったのはかなり補修が素人目に雑すぎて控えめに言ってやばい。さらに高音側のブリッジ(マジで弦止め)が割れて後ろ側が見えている状態で弦がつけられていた。駒が飛ぶのが怖すぎてすぐ試奏をやめてしまい...ちゃんとメンテされていることを願っている...。
・fes:中村玄太(2023) : 前にひいたときよりコンサートタイプになっていた。結構がちがちなものになっていてここまでコントロールできるのか、というもの。プロ向けで私の指では到底受け付けない。前に飛ぶような透明な音色が走っていくようなもの。
・fes:中村玄太(2022) : ふわっと広がる木質系のトーン。日本の方ではなかなかこういうのは無い気がする。色は本当に木の色というか森林系の音色。ただ高音側を弾いていくと突然針葉樹の葉っぱみたいな感じになる
・fes:村北昌嗣(2022) : 2台目らしい。トーレスタイプ。コートナルの本をお手本に作成されたらしいです。非常に低音側に意識が集中している感じの音色で高音がツンツンと針のようなものでもっと静かな場所で聞いてみたい。灰色でくすんでいる音色で非常に好み。アクションはかなり高めだが私は好きで、塗ってあるシェラックもかなり好き。
・fes:野辺雅史(2022, 2023) : じわっと広がる楽しいギター。なんか一台ほしくなるな。赤紫色な音色で染み込む系の音質。低音は芯がありかなり赤茶色の乾いた空というかそんな感じ。モダンギターとは結構違う方向性で好き。fesで弾いたときは新作特有の弦にもっていかれる系を感じるので2, 3年後に弾いてみたい。
・sgy:広瀬達彦(1999) : 音量がかなりある日本人離れしたカラっとした音色。空いている木の構造の音がそのまま出ている感じ。音色はギターのギザギザの部分を丁寧に切り取ってる感覚。
・sgk:ビセンテ・カリージョ : あれ、超いいギター。反応がめちゃんこ早いスペインギターという感じ。血に近い赤い音色と、暗い灰色の砂を転がしたような低音が出る。なんで売れてないの。
・sgk:ホセ・ラミレスSPR-A : 松ラミレス。ギターという感じ。全部がバランスよく響いて癖がまるでない。肌色に近い音色が飛んでいく。ダイナミクスはつけづらい感じはするがまるで欠点がない。
・lgt:アントニオ・ロペス(2012) : 変な言い方ですが30万でこれはやばい。ブレーシングは伝統的なもの。音量がベルナベ工房品らしくかなりあるもの。マドリード系のおとがストレートに出ている。良い個体。ピックアップがかつてつけられていたらしくエンドブロックに穴が開いているがそんなのは関係ない。良いものだった。すぐに売れたらしい...
・and:マルセロ・バルベロ・イーホ(1992) : アルカンヘル系のバランスがいい、透明な象牙、ミルクみたいな感じの音色が出る。音一つ一つがはっきりしていて分離がとても良い。音量もかなりあるので明らかにコンサートタイプ。なのにスペインギターという感じ。
・and:エンリケ・サンフェリュー : バリオスがこのシリーズを使っていたらしい。古い、なにかきしんだ音が鳴る。コンサートタイプに近い。こげ茶色の音色で意味が分からない言語で語りかけられているような感じ...全体的に小ぶりで薄い。
・oth:山本篤史(2021) : いま所有しているギター。音質がマジで良いがまだ引き込み足りない。一度満員電車が原因か(謎に包まれている、打った場所も見当たらず)割れてしまい(日記参照)修理されている。常に弾いている。弾いたときに染み渡るような音色が周りにひろがるようなもの。音量は控えめ。現代的なモダンギターとはやや異なる古いタイプのギターっぽい印象。付帯音が多いのでちゃんとコントロールしないといけない。ロゼッタが猫。ヘッドも猫。中のヒールも猫がいる。すごい。mode1が6弦とぶつかってるのですっきり系なので伸ばしたい場合はfenderのおもりをつけている。
・kgd:マヌエル・カセレス(1983) : 今所有しているもの。かなり外観がダメージでているが、音色が飴色でとてもよくて、マドリード系の飴色にちょっと焦げた何かがまとわりついている。弾いたときにギュッとした感覚がある古いマドリードとかアルカンヘル系のもの。ちゃんと弾かないと音が出ないし制御できないぞ、といわれてる感覚。これもタッチ結構大変なもの。あと全体的にむっくりしていてでかい。
・sen:ケネス・ヒル : 超昔に仙台のイービーンズの島村で弾いた記憶があるおそらくこれまで弾いたやつの中でとても印象に残ってるもの。表面が松、ローズ。ウルフがF#くらいにあったやつで、当時現代ギターのバックに広告があったのを覚えている。売れ残ってるから210000程度で売ってあげますよ、と言ってた記憶があって今考えると買っておいてもよかったかもしれない
・oth:YAMAHA G-250 : 表面がエゾ松、周りがローズ突板のベニヤでできてるやつで超古いタイプ(1980~くらい?わからん)。ギターらしい音が鳴る。現代のギターよりちょっと音量は控えめで、音色はなんというかチャンチャンとしているものでお気楽な感じ。あまり気負いすることがないもの。妻の実家に置かせてもらっている。
・oth:YAMAHA G-200 : 全部ベニヤでできているもの。私が生まれて初めて弾いたクラシックギター。音色、アクション、テンションはもう昔のままで気楽そのもの。何も変わらん。
・oth:Suzuki No.03 : 仙台で私の親戚が1969年ころに購入したもの。Serial 405307(どうも1965年製らしい。当時17万だったらしい。購入時期的に大体あってる)。杉。抜群に音がいい。私がクラシックギターを始めて2台目に触ったもの。ネックは太く、658のスケール。ラミレスを意識している感じだけどブレーシングは古い河野みたいな感じ(ハーモニックバーの下に三に川を混ぜたような感じ)。音量はモダンギターより下でそこまで無いが、きれいに弾いたときの音が素晴らしい。逆に下手にひくとただのプラスチック片を叩きつけたような音がするのでこれで音色出しの訓練ができたといっても過言ではない...いまだに使っている。
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